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田中 宏志*
JAERI-Data/Code 96-007, 40 Pages, 1996/03
カー・パリネロ法に基づく第一原理分子動力学プログラムCamp-AtamiをスーパーコンピュータVPP500用にベクトル並列化した。並列化ではできるだけ大粒度の並列化を試み、逆格子点毎の計算とエネルギーバンド毎の計算を並列化することで全体の9割程度を並列化した。並列化によるスピードアップでは8プロセッサーまでほぼ一様に増加し、8プロセッサーで4.4倍であった。また扱えるデータを2基底に制限することで高速な並列版3次元高速フーリエ変換プログラムを新たに作成した。その結果、複数プロセッサーで実行した時には、提供されているライブラリーよりもはるかに速い処理能力を示すことができた。
高野 誠; 増川 史洋; 内藤 俶孝; 川添 明美*; 奥田 基*
Proc. of the Seminar on SCALE-4 and Related Modular Systems, 0, p.186 - 193, 1994/00
モンテカルロ法による遮蔽計算コードMCACEの並列計算機への適用性について検討するため、本コードを並列化した後、高並列計算実験機AP-1000上で実行し並列化による処理速度向上に関する測定を行った。最大64台のセルを使用し、基本的なプログラムフローを変えずに、比較的単純な方法で並列化を行ったが、MCACEコードでは最大52倍の処理速度の高速化が達成された。また、高速化を妨げる主要因は、セル数が多い時に問題となる並列化の不可能な部分に要する計算時間、およびランダムウォークを行う粒子数の少ない時に顕著となるセルでのアイドル時間であることが判明した。
P.I.Yazid*; 高野 誠; 増川 史洋; 内藤 俶孝
JAERI-M 93-230, 78 Pages, 1993/12
数種のUNIXコマンドとディスクファイルに、OPEN、CLOSE、READ、WRITE文のみを利用した単純な並列処理用FORTRANアルゴリズムによりMCNP4の並列化を行った。MCNPNFSと名付けたこのコードは、MCNP4の遮蔽解析における殆ど全ての機能を引き継いでおり、計算機の機種を問わず全てのプロセッサが同一のバイナリ形式ファイルを作成可能であれば、ネットワークで結合されたUNIX動作下にある全てのワークステーションで使用できる。MCNPNFSの性能は様々な例題を用いて評価され、異なる3台のワークステーションから成るネットワーク下では58~99%の、超高速モンテカルロ装置Monte4においては46~91%の並列化効率が達成された。
森 貴正; 中川 正幸; 佐々木 誠*
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(12), p.1224 - 1227, 1992/12
モンテカルロ法による実験解析や遮蔽計算に広く用いられている点検出器評価法のベクトル化の研究を行い、原研で開発を進めている汎用多群ベクトル化モンテカルロコードGMVPに組み込んだ。FNSで測定された酸化リチウム平板からの漏洩中性子スペクトルの解析を行い、汎用スカラーコードMORSE-DDと比較することによって、その性能を評価した。GMVPでは98%以上のベトクル化率が達成されており、ベトクル計算によって約25倍の計算速度向上が得られた。その結果、実効的にMORSE-DDの約60倍の計算速度が実現された。これによって多くの計算時間を必要とした多数の点検器を用いる計算がベトクル化コードによって効率的に行うことが可能となった。本研究の結果は連続エネルギー法や他のNext event評価法のベクトル化にも適用できる。
川添 明美*; 高野 誠; 増川 史洋; 内藤 俶孝; 南 多善*
JAERI-M 91-066, 77 Pages, 1991/04
遮蔽解析精度の向上を目的として、遮蔽解析用モンテカルロコードMCACEの並列化を行った。効果的な並列化を行うため、MCACEの静的および動的なプログラム解析を行い、並列化のアルゴリズムを策定した。さらに、並列計算機の各セルの使用効率を向上させるため、それぞれの計算バッチを計算実行中に動的に空いているセルへ割り当てるなどの工夫を行った。並列化後のMCACEの性能評価を並列計算機のシミュレーターを使用して行った所各セルの稼動率がほぼ100%に近く、並列化が最大限行われていることがわかった。サンプル問題として、400粒子8バッチのものを全8セルの並列計算機上で実行させれば、約7.13倍の速度向上になることがシミュレーターにより予測された。
中川 正幸; 森 貴正; 佐々木 誠*
Annals of Nuclear Energy, 18(8), p.467 - 477, 1991/00
被引用回数:1 パーセンタイル:19.9(Nuclear Science & Technology)モンテカルロ計算において格子形状を用いると入力データの大巾な削減や記憶容量の節約に継がる。しかし従来のスカラーコードでは計算時間の短縮にはならない。ここではベクトル化コードに適した六角格子形状を扱う方法を開発し、これまで開発して来たGMVPコードに組み込んだ。本手法は形状表現がフレキシブルで簡略化されている。また面対称や回転対称なセルも座標交換により基準セルと全く同一に扱うので演算においてベクトル長が大きくなりベクトル化効率が高くなる。例題として二つの高速炉燃料集合体を解析し結果を衝突確率法を用いるSLAROMのそれと比較した。固有値の一致は良く計算時間はスカラー計算の24倍の高速化を達成した。また非格子形状を用いたベクトル計算に比べ半分となり、本手法がベクトル化モンテカルロ法に適している事が裏付けられた。
高野 誠; 増川 史洋; 内藤 俶孝; 川添 明美*; 奥田 基*
Proc. of the 2nd Fujitsu-ANU CAP Workshop,1991, p.M-1 - M-8, 1991/00
並列計算機がモンテカルロ計算の高速化にどの程度有効かを調べるため、モンテカルロ法による遮蔽計算コードMCACEの並列化を行い、高並列計算実験機AP-1000で実行し、最大64セルプロセッサを使用した場合の処理速度向上率を測定した。セルプロセッサ数が64の時、処理速度は52.5倍に達し、82%の高い効率でセルプロセッサが使用されていることがわかった。